2024.10.10 13:00今書いている本について 最近ある本に取り組んでいます。 と言っても、原稿自体は(あいかわらず年単位で時間がかかってしまいましたが)なんとか書き上がって、あとは手直しというところです。 今回の本は学校臨床という領域を多くの人に知ってもらうことを目的に書きました。幸い私は、これまで公立教育相談室の相談員や...
2023.08.04 10:00原瑠璃彦著『日本庭園をめぐる』 ある日、大学の私の研究室にこちらの本が届きました。 原瑠璃彦著 『日本庭園をめぐる』(ハヤカワ新書) 本書は日本庭園に関する専門書ですが、心理療法には「箱庭療法」という技法があるので、たぶんその関連で出版社の方が私のところにも送ってくださったのでしょう。 たしかに私は以前、箱庭...
2022.11.19 11:00青山学院学術賞を受賞しました このたび、青山学院学術賞を受賞しました。 11月16日(火)に青山学院創立148周年記念礼拝の中で授与をしていただきました。 賞というものは本なり論文なりを興味をもって読んでくださって、またその上で評価してくださる方々がいて初めていただけるものですので、まったくの他力だと理解し...
2022.03.24 11:00『カウンセリングを倫理的に考えるー迷い、決断することの理論と実践ー』 このたび2冊目の単著となる『カウンセリングを倫理的に考えるー迷い、決断することの理論と実践ー』を刊行することができました。 倫理について何かを語れるような生き方はまったくしてこなかったのですが(苦笑)、さまざまな偶然と必然の導くところ、カウンセリングにおける倫理の問題について自...
2021.07.20 13:00『人間の学としての倫理学』 今、カウンセリングの倫理に関する本を書いています。お話をいただいてからずいぶんと時間が経ってしまいましたが、ようやく形が見えるところまで来ました。 前の本(『「見る」意識と「眺める」意識』(創元社))が、井筒俊彦の『意識と本質』一冊で書いた本だとすれば、今回書いている本は、和辻...
2021.06.03 12:00くらしのための料理学土井善晴「くらしのための料理学」(NHK出版) 良書です。 土井先生の語り口は独特の柔らかさがあって以前からファンでしたが、最近料理に対する考えをまとめた本をいくつか出版されているようで、今、順番に読んでいます。 土井先生がよく言われているのでは、「一汁一菜のすすめ」という考え方...
2020.11.02 11:30今書いている本について ありがたい機会をいただいて、最近ある本を執筆しています。 単著としては2冊目になります。 詳細についてはもう少し具体的になるまでは申し上げられないのですが、それでもようやく形が見えてきたので、ブログでも報告したいと思います。 本は、今のところ個人的に「倫理本」と呼んでいます。...
2020.10.21 13:00『うつ病九段』『うつ病九段』 これはすごい本です。 この本はうつ病に罹ったある将棋棋士がその体験を手記としてまとめたものです。 私は将棋が好きで、これまでブログでも何度か取り上げてきました。また臨床心理学を専門にしているという仕事柄、「うつ病」は非常に大きなテーマとして取り組んできました。 そ...
2020.04.05 13:00『私の消滅』 中村文則氏は、わが国はもちろん、海外でも高い評価を受けている作家で、愛読されている方も多いのではないでしょうか。久々に出た本格派というか、まだお若いことを考えると、大変な期待を集めている小説家という印象です。また(賞を取ったからよい作家ということでは必ずしもありませんが)、数々...
2019.11.27 13:00「見る」意識と「眺める」意識:心理療法という営みの本質を考える この11月に単著が出版されました。書名は、「見る」意識と「眺める」意識:心理療法という営みの本質を考える(創元社)というものです。 本書は、日本箱庭療法学会の「木村晴子記念基金」による出版助成をいただいて出版することができたものです。 私のような無名の研究者にとって、単著を出版...
2019.10.28 13:00『音楽と数学の交差』 読書の秋です。 最近は専門に直接かかわる本の紹介が多かったので、今日は少し違う分野で面白かった本を取り上げてみたいと思います。『音楽と数学の交差』(桜井進・坂口博樹 大月書店) 音楽と数学 私の二大苦手なものです。 苦手なのですけど、「好き」なのです。 数学がスムーズに理解でき...
2019.07.13 13:00『カウンセリングの実際問題』 今日のブログは、本のカテゴリとして、心理療法における名著中の名著を紹介したいと思います。 このブログを、心理療法に関心のある若い人が見ることがあるとして、もしまだ読まれていない人がいたらぜひお勧めします。 われわれの世代以上は、この本を読んだことがないという人はほとんどいないで...