今書いている本について

 

 ありがたい機会をいただいて、最近ある本を執筆しています。

 単著としては2冊目になります。


 詳細についてはもう少し具体的になるまでは申し上げられないのですが、それでもようやく形が見えてきたので、ブログでも報告したいと思います。


 本は、今のところ個人的に「倫理本」と呼んでいます。内容はカウンセリングの倫理についてのものです。

 私はこのようなテーマが決して専門ではないのですが、学派や理論によらず、心理的援助を業としているすべての人にとって関係のあるテーマでもありますから、私なりの観点で書くということもできるのではないかとお引き受けしました。


 職業倫理という面では倫理綱領や関連法規を覚えることが大事ですが、本書では、むしろ倫理綱領や関連法規では判断が難しい場面でのカウンセラーのふるまいに焦点を当てて書いてみました。いわば<カウンセラーの迷い方>を描いています。




 

 最初は、論文や研究書ならまだしも、自分にそのようなものが書けるのか、怪しむところもあったのですが、書いているうちになんとなく書けて、そのうち「自分が書くべきテーマなのじゃないか」、「自分にしか書けない何かがあるのじゃないか」と思い上がるようになるのだから不思議です(笑)。

(そして、やっぱりそんなに簡単に書けるものではなかったのですが...(苦笑))


 でも、一人でぼちぼち書いているものですし、論文のように締め切りがあるわけでもないので、考えながら書くことはとても楽しい作業でした。とくにこの新型コロナウィルスの状況で多忙を極めた日常業務の中で、短い時間でも文章を推敲することは良い気分転換になりました。

 

 今、全体像が書き上がって、細かいところを推敲しているところです。

 しかし、カウンセリングの倫理とはほんとうに難しい問題です。いろいろ書いてみたものの、結局何か断定的なことが言えたわけではなく、いくつかの問題提起ができたくらいですが、自分としてもとてもよい勉強になった気がします。やはり自分で書くのが一番よい勉強になります。


 出来上がったらぜひ多くの人に読んでもらえるといいなと思っています。

Ueda Lab (心理療法研究室)

とある大学で心理療法の研究と教育をしています。

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