箱庭療法体験

私のゼミでは、4年生になると最初に箱庭療法の体験をおこないます。

今年も4年生の箱庭制作が始まりました。


箱庭療法は「何を作ったか」ではなく、その人が自由に表現することができるように「周りの人がいかに見ているか」の方がずっと大切なものです。


箱庭療法で非常に誤解を受けやすいのは、作った「後に」出来上がった作品を解釈したり、あれこれ言うことが重要だと考えられていることです。そうではなくて、大切なことは、「ここでは何でも作っていいですよ」「それを受け止めますよ」と、その人を支える態度を作ることなのです。


だからこそ、箱庭はテストではなく「治療」になるのです。


これは通常の対話的な心理療法と基本的には同じ構造です。


そういったことを理解してもらうことが、この箱庭制作体験の大きな目的になっています。

Ueda Lab (心理療法研究室)

とある大学で心理療法の研究と教育をしています。

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