定点観測
大学院時代の友人とお酒を飲みに行きました。
今年から仕事で東京に戻ってきたこともあって生活が大きく変わり、最近までバタバタとして落ち着かない日々が続いていましたが、彼と飲めるようになると、ようやく自分も「平常運転」に戻ってきたなという実感がわきます。
お酒を飲みながら、いろいろな話をしました。
学生時代に、比喩でなく、それこそ毎日散々飲んで話して、もう話すこともないはずですが、それがまだ何か話してるのですから面白いですね(笑)。
彼は本当に頭のよい人間で、話していると「筋道立ってものを考えるとはこういうことか」と感心してしまいます。なおかつ、彼の場合、その頭のよさが、根本のところで反骨と言うか、柔軟さに支えられているのが特質で、真似の出来ないところです。
私などは、ものを考えようとすると情緒的なところですぐ考えが右に左にふらふらと揺れますので、そういうしなやかな頭のよさということに憧れます。
私の周りには、ありがたいことに後輩も含めて、(型にはまったくだらない秀才ではなく)真に頭のよい人間が多く、学ぶところが多く助かっています。
長く付き合ってきた友人や後輩たちとコンスタントに会っていると(私の場合、会うというより飲んでいると言う方が正確ですが)、話すことも尽きて、実は毎回同じようなことを話しているようなところもあるのですが、それもまた趣があって良いものです(苦笑)。
そして、話が少し横にそれますが、同じ人間と同じ話をしているという意味では、「同じ地点で自分を見つめている」ことになり、言うならば互いに「定点観測」をしているようなものです。
落語家が、同じ客に同じ演目を演じているようなもので、「いつも同じだけに変化がわかりやすい」のですね。
私は、友人の極端に少ない人間で、それゆえ同じメンバーで飲むことが多くなるのですが、その結果、「定点観測」の機会が増え、自分の<変化したところ>、<全く変化していないところ>が如実にわかって、ありがたいです。
最近の定点観測によると、どうも私は数年前からほとんど変わっておらず、その変わってないところもやや錆びついてきたようでした…。
古くからの親しい友人と飲むことのメリットです(笑)。
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