「たのくるしい」
このブログでは、子育てについても書いてみようと考えています。
ただ、普通の?子育てブログのようなものにはならないと思います。ここでは、障がいをもつ子どもの子育てについて、日記や単なる経験談のようなものではなく、同じ課題を生きている人たちにとって少しでも役に立つような体験の共有や情報提供となるものを目指したいと思います。
それがこのブログを書く、一つのごく個人的な目的にもなっています。
そうは言っても、率直に言って、いったいどこから書いたらいいのか見当もつきません。自分にとって、障がいをもつ子どもを育てるということはきわめて大きなインパクトのあったもので、かつ、何が正しいかもわかりません。しかも、現在進行形であるということもあります。こういう問題は自分と距離が取れないために、書くのが非常に難しく感じられます。本来はもっと時間がたってから書くべきなのかもしれませんが、せっかくブログを始めたのですから、プライバシーにかかわらない範囲で、書いてみたいとも考えました。
私には、障がいをかかえた長女と、そうでない次女がいます。
いろいろありましたが(それはおいおい役に立つものはブログに書いていこうと思いますが)、今はわりに楽しく毎日を暮らしています。「わりに楽しい」というのは、ごく普通の、当たり前のことですが、私にとっては、とてつもなく幸せなことなのです。端的に言えば、そのように感じるようになったことが、障がい児の子育ての本質かもしれません。
一般的に、子育て(というより単に子どもと過ごすこと)は、楽しいものでしょう。同時に、ものすごく苦しいものでもあります。心配したり、いらいらしたり、一時も休まることがありません。私は、今でも「一体晩ご飯は何を食べたのだっけ?そもそも食べたかな」と分からなくなるほどバタバタとした毎日を過ごしています。
すなわち、「楽しい」と「苦しい」が同じくらいの強度で体験されるのが子育てだと言えましょう。人によってどちらかを強調する場合がありますが、私は、これは両方ともあるものだと思います。河合隼雄先生は、子育ては「楽しい」とか「苦しい」とか簡単に言えないもので、いわば一つの口で両方同時に言うしかできないようなものだから、子育ては「たのくるしい」のだと言われました。言い得て妙だと思います。
障がいを抱えた子どもの(また抱えていない子どもの)子育てについて、そのような雰囲気を忘れずに、これから少しずつ役に立つことを発信していきたいと思います。
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