研修会参加記(2023年2月)


 先日、日本心理臨床学会主催の地区研修会(山梨県)に参加してきました。


 テーマは「心の痛みを共有することの倫理」という、これもまた大切で、かつ非常に難しい問題が扱われました。

 シンポジストの一人として参加させていただきましたが、意味のあるお話ができたか、あまり自信がありません。ただ何人かの方から「倫理研修と言えば、何々をしてはならないという話になるのかと思ったが、そうではない切り口だったので面白かった」と言っていただき、少しほっともしているところです。


 午後は事例検討会の分科会に参加させていただきました。事例検討会の意義については、このブログでも何度か取り上げてきましたが、当該事例の見立てや対応に関する正解を導き出そうするよりも、事例によってそれぞれの心が動き、一人一人が抱えているケースを振り返る契機となることの方に大きな意味があると思います。その意味では、今回発表された事例も内容的に多くの方に考えるきっかけを与えてくれるものであったように思います。フロアの方から活発にご意見が出て、一参加者として大変勉強になりました。


 今回の研修は、特に学会主催の研修の特色を出すということで、教育面だけでなく研究という側面も意識した構成をとられたと聞いています。簡単ではなかったと思いますが、非常に意義のある試みであったように思います。

 ご準備いただいた山梨県臨床心理士会の皆さま、ありがとうございました。


 おみやげはワインと信玄餅で家族を喜ばすことができ、ばっちりでした(笑)。


Ueda Lab (心理療法研究室)

とある大学で心理療法の研究と教育をしています。

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